インド占星術のホロスコープから仕事の成功分野を見る

インド占星術を勉強したことのある人が、チャートのリーディングをするときに混乱しやすいのが、情報の優先順位の付け方です。
自分が頭に入れやすい情報の部分ばかりを見てしまうのが、人の意識の機能なのでしょうがないのですが、あらためてインド占星術の読み方を説明したいと思います。
今日は、バースチャートを10分割して采配しなおしたダシャムシャというチャートを見ていきます。
以下、インド占星術を勉強した方向けの内容となります。
仕事の成功分野を見るチャート
10分割図は、仕事を見ていくのに重視される分割図です。
惑星の品位
インド占星術で使う7惑星がどのハウスに入っていくかを見ていくのは基本の通りですが、入った星座と惑星の相性の良し悪しが合って、惑星が「のびのびと居られる」か、「居心地が悪いか」がわかれます。

たとえば、水星は乙女座に入ると一番力を発揮しやすく、水星の細かな分析力が際立ちます。
乙女座にいる水星の品位は「高揚している」と読みます。
↓のチャートで言うと、品位が高いのが水星と自室にいる火星です。

強い弱いだけでみていくと、水星が強いので、分析力の高さを活かすのがこの人の仕事の成功要因と学び始めの頃は読みがちです。
けれど、インド占星術は、ハウスを重視します。
つまり惑星の強い弱いことよりも、ハウスの組み合わせでその人の成功分野や金銭的なメリットを読むことが優先されるのです。
ハウスを見る
チャートに青い数字で支配星のハウス番号を振っています。
これでみると、高揚している水星は、7と10室支配で5や9ハウスと絡んでいないため、成功のコンビネーションを形成していません。
つまりこの人の成功要因は、その分析力の高さではないわけです。
成功する分野は5ハウスと9ハウスが絡んだ、自分の本質が楽に発揮できる分野と手堅いケンドラハウス(1,4,7,10ハウス)が絡んだ部分です。
上記の例でいうと、成功のコンビネーションができているのは、3ハウスの太陽です。
また、逆転のヨーガで月も成功の要素として見ることができるでしょう。
9ハウスを支配した太陽が1-4ハウスを支配した木星から片側アスペクトを受けています。そして対向の6-11ハウスを支配した金星とも相互アスペクトをしていて、成功と富のヨーガを形成しています。
(○の中に星があるマークを成功のコンビネーション星のみを富のコンビネーションでマークしました。)
5-12室を支配した強い火星からも3室はアスペクトされています。
太陽の品位自体は、敵対で弱いのですが、この人の成功要因はそこにあります。
3ハウスにある太陽が、木星と金星と火星の影響を受けることで成功と富のコンビネーションを形成していて、それは水瓶座です。
そしてAsは射手座です。
そこからその人の成功分野とその成功規模をリーディングしていきます。
初心者の読み方だと、木星は最大吉星だから11ハウスの天秤座にがラッキーだと読み金銭運いいですね!と鑑定するかもしれませんが、それは間違いではありませんが、ハウスの意味を全く取っていないし品位も考慮されていないため、このチャートの全体的な意味を解せず、核心に迫れない可能性が高いです。
成功ポイントを読む
上記の例でいくと、成功ポイントは2箇所です。
水瓶座の太陽は3室です。これはクリエィティブなことを指します。そこに感覚的なことや精神的なこと、情熱などがアスペクトして成功の要因となっています。
もう一つの月は、蠍座の12室で、ダブル凶星とコンジャンクとして月を傷つけていますので、心理学や潜在意識の分野での成功と読めます。これは逆転のヨーガと言ってとてもしんどい思いをした結果の富と成功です。
上記の2点に加えて、アセンダントが射手座であることから、その人の本質というより枠組みが見えるので、仕事の方向性が絞られてきます。
インド占星術の醍醐味
インド占星術だけでなく、いろんな占術はたくさんの情報をまとめて全体像を読んでいく必要がありますが、その繋がりがよりダイナミックで論理明快なのがインド占星術です。
部分ももちろん詳細に見ることができるけれど、それらが全体に繋がったときの意味を簡単に解釈できます。
部分をクローズアップしてから、ぐっと引いて見て全体を見る作業の繰り返して、自分の人生の攻略法を探っていくことができる面白い占術となります。
占星術の原理からわかること
パワーよりも、上手に適切な場所で活かせるかどうかが、成功の分かれ道ということを教えてくれていると思います。
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